1926年 資生堂石鹼美術罐 寺島工場落成広告|ブリキ缶 ティン缶傷や汚れあり

大正末期の日本で最高級ブランドとされた資生堂。その広告・販売用什器として制作されたこの缶は、単なる収納ケースにとどまらず、当時のデザイン美学と企業イメージを象徴する貴重な資料です。
1926年（大正15年）発行、資生堂石鹸美術罐ケース（寺島工場落成記念 広告付ブリキ缶）
Rare 1926 Shiseido Soap Art Tin Case
デザインは、資生堂意匠部創設メンバーであり「資生堂調」を築いた 矢部季（1893–1978） によるもの。
アール・ヌーヴォーとアール・デコを融合させた唐草模様が緻密に描かれ、現在も「銀座資生堂の顔」として親しまれる包装デザインの原点となっています。
本品は、1926年に東京・寺島町（現：墨田区向島）に竣工した資生堂石鹸株式会社（若山太陽舎との合同会社）寺島工場の落成を記念して製作されたもの。
残念ながら工場は1945年の東京大空襲により消失しており、この缶は当時を物語る数少ない実物資料として、本品は、資生堂のデザイン史・広告史・企業史に欠かせない資料的価値を持っています。資生堂アーカイブ研究や美術工芸史においても重要な存在といえます。
◉商品詳細
✳︎商品名：資生堂石鹸美術罐ケース（寺島工場落成記念）
✳︎年代：1926年（大正15年）
✳︎デザイン：矢部季（資生堂意匠部）
✳︎サイズ：H 14.5㎝× W 26㎝× D 17㎝
✳︎重量：500g
✳︎素材：ブリキ製
✳︎コンディション：使用品（内部アルコール洗浄済み）。経年によるサビ・汚れあり。状態は写真でご確認ください。
◉歴史的背景
資生堂のシンボル「唐草模様」のルーツは、イギリスの画家 オーブリー・ビアズリー にあります。
彼の幻想的で官能的な線描は、矢部季に強い影響を与え、資生堂独自の意匠「資生堂調」へと昇華されました。
1924年に矢部が手がけた唐草模様は、現在も花椿や資生堂パーラー、企業広告に受け継がれています。
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